Y Combinator2代目代表 / Open AI会長のSam Altman(サム・アルトマン)が日々の生産性向上のために実践している4つのこと

休憩がてら読んでいたら良記事だと思ったので勝手ながら意訳させたいただきました。
こちらの記事は個人の独断と偏見による意訳です。万が一不明点がある場合は原文を参照することをお勧めします。我ながら誠に稚拙な訳となっているのでもし間違いなどがあるようでしたら連絡をいただけると助かります。

All Credits goes to Sam Altman, the lord commander of the night's watch in today's world

生産性

仕事において私は少なくとも平均的な層と比べて若干生産性が高いと自負している。それが理由なのか度々生産性向上に関するアドバイスを求める人をよく見かけるのでここに全てを書き留めることにした。

福利成長は財務的なコンセプトとして議論されるが、キャリアにおいても同様に機能する魔法のような存在である。小さな生産性向上でさえ 50年以上にわたり蓄積されれば価値があるものだ。したがって、日々の生産性を最適化する方法を検討することには意味がある。あなたが他者に比べて10%多くの物事をこなし、(全体の生産性が他者と比べて)毎日1%良くなっているとしたら総合的な違いは雲泥の差である。

1. どの仕事に注力を注ぐべきか

間違った方向への努力は作業速度関係なしに全くの無意味である。やるべき業務を選ぶということは、生産性向上において最も重要であるがしばしば無視されがちである。「あなたが今やるべき業務は何か」もっと考えてみてほしい。こうしたことを考えるための地頭を育てるのは骨が折れることだが訓練とともに上達するものでもある。

これは我々の世代において珍しいことだが私の心の中で印象に残っている人たちは皆、この世界に対して自分なりの強い信念を持っている。もしあなたが周りの人の意見にいつも同意しがちなタイプだとしたら気をつけたほうがいい。多少の間違えは承知の上で自分の信念に固執できるようになることも大事だ。なぜならもしあなたの信念が大抵の人には見えない重要なことだったとしたらそれは大きな自信に繋がるからだ。

私は日々のスケジューリングを行う際まず「どの仕事に注力を注ぐべきか」について考えるための十分な時間を意識的に取る。これはつまり本を読んだり、興味深い人と付き合ったり、自然に触れたりすることだ。

自分が気にかけない、あるいは好きではないことに対して私は非生産的なため(委任、回避、もしくは何か他の方法で)そうした仕事を行う必要がある立場に身を置かないようにしている。興味の持てないものに対して手を動かすことはただただ苦痛でしかない。

ところでこれが私が学んだ仕事の委任に関する重要な教訓だ。「人間誰しも自分の好きなことをやっているときが最も生産的」であること。そして相手の立場に立って彼らがあなたのためにやりたいことを寧ろあなたがやってあげる。そのためには彼らがどんな仕事を好み、また得意とするのかを見極める必要がある。

あなたが長くやっている仕事に全く興味を持てないのであればキャリア路線の変更を真剣に検討することをすすめる。短期的なバーンアウトが発生するが、時間によって解決されない問題なのだとしたら、おそらくもっと自分の関心のある仕事を選んだ方があなたのためだ。

幸運にも私はこれまで無料でやっても構わないくらい好きな仕事に出会えることができた。これは大幅な生産性向上に直結する。

自分が望むものは何でも学ぶことができ、且つより速く学ぶことができるようになることは重要だ。これは最初の数回しか起きない奇跡のように感じるが、続けることができれば最後には自分ができて当然だと信じれる域に達する。

偉大な仕事をするには、通常、ある種の同僚(=仲間)が必要不可欠である。あなたの野望に敬遠しない、スマート且つ生産的、そして幸せで肯定的な人々を周りに集めることを心がけよう。自分の背中を押してくれる人々の周りにいること。できる限りの範囲で真逆の雰囲気を持つ人たちを避けること。彼らの作り上げるメンタルサイクルはあなたの精神的メモリの大部分を食い尽くすからね。

何よりも正しい問題を選び、その問題解決に向かってひたすら手を動かすこと。ショートカットなんてないようなものだ。もし何か本当に重要なことに取り掛かっているのであれば、あなたは今賢く懸命に働いているだろう。これはすべての分野に当てはまることではない(1週間に何時間も費やすことは決してない偉大な数学者たちがいい例だ)が、まさに「百尺竿頭一歩を進む」姿勢こそが求められると言ってもいいだろう。

2. タスクの優先順位付け

仕事を行う上で気にかけるべき3つの重要な柱がある。「重要な課題は必ず終わらせる」、「くだらないなことに時間を浪費するな」と「たくさんのリストを作れ」だ。

そこで私は是非リストを使ってみることを強く勧める。私は毎年、毎月、毎日何を達成したいのかのリストを作成する。リストはまとまりがよく、頭の中でリストを記憶しておく必要がないので、マルチタスクにも役立つ。今やっている仕事に対するやる気が出ないときはあなたのリストの中から他に何かできることを見つければいい。

私は紙にリストを書く派だ。タスクの追加や削除は簡単だし会議中に失礼を感じることなく自分のタスクを確認できる。加えてリストを頻繁に書き直していると、リストのすべてについて考えるようになり、必要に応じてネクストアクションを即座に起こせるようになる。

リストを書き上げるときは仕事のカテゴリ分けやサイズについては細かく考えないようにしている(やるとしても本当に重要なアイテムの隣に星を置くことくらいである)。

タスクの優先順位づけはその都度自分の仕事に勢いをもたらすような順番になるよう心がけている。たくさんの仕事が終われば終わった分だけ気分が良くなり、よりたくさんの仕事をこなす馬力となる。一日一善を心がけて日々を過ごすことが理想だ。

最も重要なプロジェクトを終わらせようと執拗に迫ってくる感覚。これは物事の誕生(もしくは変化)を強く欲し、相当の努力を要する。

そのせいか私は無駄な発言や重要でない仕事に対しては冷たくなりがちだ。多少やりすぎかもしれないが、たとえば私は電子メールの返信に関しては失礼と思われるくらい簡潔に書く。

また膨大な時間コストがかかる会議も避けるようにしている。オフィスでの自分の時間を最大限に活用したいからである。とはいえ偶然の遭遇や新しい人/アイデアとの出会いといった偶発的な出来事のための時間的な余裕を作ることも大切だ。オープンな人脈を持ち合わせていることはそれだけで価値のあることだから。全体のうち90%の会議は時間の無駄だったとしても残りの10%が相当の埋め合わせをしてくれる。

私は多様な仕事がフィットするよう日々多様な時間枠を設けている。朝の最初の数時間は間違いなく最も生産的な時間なので他者とのコミュニケーションなどに時間を割かない上に、会議はできるだけ午後に入れるようにしている。集中力が衰え始めたらいつでも休憩をとり、仕事を切り替えるようにしている。

自分の時間的な価値に対して十分に評価を下している人は少ない。時給換算にして$100稼いでいるのにも関わらず$20稼ぐためだけに数時間も無駄にしている人たちが私の周りにどれだけいることか...

生産性の罠に陥りやすいのも問題だ。これは目的と手段を混同させてはいけないということ。多くの人がシステムを完全に最適化する方法を考えすぎて、適切な問題に取り組んでいるかどうかについて熟考できていない。方向性を間違えると方法論だけでは修正が効かなくなるので気をつけたほうがいい。

「一日ではなく一年という時間をいかに最適に割り当てるか」があなたの目標達成における正しい問いである。

3. 物理的要因

私にとって最適は恐らくあなたにとって最適ではない。自分自身の体に合った適正を見つけるには実験(=トライアンドエラー)を繰り返す他ない。これは人生のあらゆる面で役立つ価値のあることだ。幸福感の上昇にも繋がる。

自分の体にあった適切な習慣を身に付けるためにはある程度時間を要するが(時には私のように数年間にも渡る毎週行ってきた内省の時間が必要かもしれない)私の場合以下の項目を十分にこなすことができればその日の生産性は通常の1.5倍以上であると自負している。

睡眠

睡眠は私の生産性にとって最も重要な物理的要因のようだ。最も心地よく睡眠につくための睡眠トラッカー(アプリ)は参考になる。個人的にはEmfit QS + Active がオススメだ。

寒くて暗い静かな部屋と居心地の良いマットレスを好む(私は何年もマットレスにお金を費やすことに抵抗してきたが、これは愚かなことだとわかった。私の睡眠の質に大きな違いをもたらすからだ。就寝数時間に食べ過ぎないように。寝酒は睡眠の質に影響を与えるがだからといって禁酒つもりはないが。

(何らかの理由で)万が一部屋を寒くできない場合は睡眠中体の体温を低く抑えるためにチリパッドを使用している。騒音が気になるが優れた製品だ(部屋の外にはクーラーユニットを設置してある)。

旅行中には、アイマスクと耳栓を使用する。

これに関しては議論の余地があるが、どうしても睡眠が取れない場合は、低用量の睡眠薬(通常の3分の1のような)または大麻の低用量を服用する。私は一般的に眠り下手である上旅行中は一層悪化する(そして私は多く旅行する)。これにはおそらくトレードオフがあるが、(こうした睡眠の仕方は)睡眠の質向上に繋がるとは思えない。もしあなたが現状睡眠に関して何も問題がないのであればオススメはしない。

起床

毎朝電子メールチェック時の約10-15分の間、私はフルスペクトルのLEDライトを使う。それは素晴らしい。もし読者のあなたがここまで読んで何も試せるようなものがまだ見つかっていないのであればぜひ初めてみることをお勧めする。旅行にはもってこいなのも魅力の一つ。

運動

運動はおそらく2番目に重要な物理的要素だ。数ヶ月の間それぞれ異なる運動プログラムを試したが、一見最も重視されたのは、1週間に3倍の重い体重を持ち上げることであった。生産性の向上に加えて、これは相対的に気分上昇にもつながる運動プログラムである。

栄養摂取

3番目は栄養管理だ。(目覚ましがわりのエスプレッソを除いて)私が朝食を食べることはほとんどないので、大抵一日につき約15時間の断食をしているといってもいいかも知れない。恐らくこれはほとんどのアドバイスに反していることであろう、そして、それがほとんどの人にとって最適ではないと思っているが、間違いなく私にとってはうまく働いている。

糖分の多量摂取することは一日の気分を害することにつながるので避けるようにしている。また、消化を悪化させたり、炎症を激しくする食品(例えば、非常に辛い食べ物)や(特に私は甘いものには目がないので)菓子類も避けている。

私は目を覚ますと即座に多めのエスプレッソのショットを一発、ランチ後にもう一度飲む。1日あたりのカフェイン摂取量は恐らく約200mgあたりだろうか。今まで試した方法の中でこれが一番効き目があったのだ。興奮剤には全く手を出さず、緊急時に普段より多めのカフェインを摂取することがあるくらいだ。

私はベジタリアン(=菜食主義者)なため、メチルB-12、オメガ-3、鉄、ビタミンDを主に摂取している。1年間に4回行われる血液検査を受けるようになってからは体の調子が整ってきた(毎年半分程度のテスト)。中には超包括的な血液検査(およびWellnessFXのようなサービス)を喜んで提供してくれる医師が多くいるという。(これはベジタリアンでなければやらないことだが)タンパク質摂取のためにわざわざ嫌いなプロテインシェイクも飲んでいる。

4. その他

私が働く環境について意識することは以下の通りだ:自然の光、静けさ、誰にも邪魔されないと認知していること/できること、悠々とした時間、そして居心地の良さ(綺麗な机と4kのモニタリングをいくつか所持しているが基本的にはほとんどの時間をソファの上でパソコンと共に過ごす)。

頻繁にやらなければならない面倒な作業はカスタムソフトウェアを書いて効率化を図っている。これは素晴らしいことだ。その他迅速にタイピングできるようになるための訓練や自分のワークフローに役立つキーボードショートカット作成もしている。

時として1〜2週間の何に対してもやる気が起きない(私はそれが栄養と関係があるかもしれないと思っている)期間がやって来ることがある。しかも厄介なタイミングに限ってやって来るのだ。今の所、自然に消え去ることを待つ以外明確な答えはないがいつかは消えるものだろう。そのためにも一緒にいて気分が落ちるような人や状況を避けようと心がけている。これはあなたが日々の生産性を気にしているかどうかにかかわらず耳を傾けるべき助言だ。

仕事においては少しやりすぎるのが良いと思っている。私は基本的に請け負った仕事は終わらせるし、普段以上に多忙な日こそむしろ効率的に物事を進めてきた。ちなみにこれは集中力を維持する習慣をつけていく上で大切なことだ。がしかし、過剰なコミットに災いはつきものだ。

生産性のためにあなたの家族や友人を無視してはならない。これは非常に愚かなトレードオフだ(実質的な生産性低下の可能性)。あなたが好きなことや頭の整理に役立つようなことも決して無視してはいけない。

最後に、もう一度。間違った方向への努力は何も価値をうまない。どの仕事するべきか、もっとよく考えてみよう。

read later

11月あたりから週末は知り合いの会社のお手伝いの関係でサンフランシスコで寝泊まりしてることもありとても天気が良かったので居ても立っても居られず散歩。気分が良いので久々の更新。

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朝サンフランシスコを散歩している最中に見つけた面白げのある建築物
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歩いていたらたまたま見つけたfarmers' market
ウェブ界隈でも某仮想通貨取引所がハッキングの被害にあったり米株が大暴落したりとネット中が大混乱。一昔前、シェークスピアか誰かが人は悲劇(ドラマ)を好くみたいなことを言ってた気がするが全くその通りだ。とはいえ毎日決まって朝がやって来ると思えることは幸せだ。人も環境も常に変化を求めるとよく聞くがそのくせ不変的な何かをずっと握っていないと不安定で変化に飲み込まれてしまう。これもあのジョージオーウェルが言っていた二重思考というやつなのか。
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どこで食べたか覚えていないがあまり美味しくなかった日本食

そういえば大規模な情報整理を行った。今まで適当に貯めていた「今後役に立ちそうな記事」やメモを全てズバズバ読み返して取捨選択してエクセルにまとめたり。僕は基本的に今本当に必要な情報や一般的な情報以外は全部後回しにして週末に回してしまうタイプなので深読みできそうな良記事はほとんどread laterフォルダに入れてしまうよくない癖があるので。技術系の記事以外(もそうであることは多いが)はほとんど本のツギハギでしかないのではと思っている。なので普段は日経新聞、はてな、hacker newsくらいに抑えている。

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やめられない韓国料理の一つ

あとはグーグルが最近Couseraでパソコンの基本のきみたいなオンライン授業を初めていたので暇つぶしに読んでマインドマップを作ったり。来週で全レクチャーを終える予定なのでもし覚えていたら次回の投稿で添付するかもしれない。

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ウーバーイーツで頼んだPoke Bowl

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バークレーで一番うまいカレー

今日もいい天気だから頑張ろう。

Lightweight

はてはてligthweightとはと思って調べてみたところ...

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気になったところ

Quoraより

A lightweight container is one which does not require additional external requirements like third party services, servers etc. Spring can be mostly used as is with very few external dependencies and is hence referred to as a lightweight container. EJB is considered heavy weight because it requires an application server for managing it. Another characteristic of lightweight container is that they are non-invasive which means application code is independent of the container. Even if later the container changes no changes in the code is required because we are not using any container specific APIs.

(プログラミング界隈において)ライトウェイトとは第三者サービス、サーバーといった外部的な付加的な必須条件を必要としないものを指す。スプリングがその少ない依存性から定評のあるライトウェイトとして代表的である。EJBはその管理にアプリケーションサーバーを必要とするのでヘビーウェイトとして称されている。その他のライトウェイトとの持つ特徴として独立性がある。アプリケーション内のコードは本体と独立しているため両者の変化の影響を受けないのである。

pythonの軽いおさらいと朝のネイチャーウォーキング

12月15日くらいから冬休みが始まって弟の高校であるVAに滞在中。1月4日に帰る予定。アメリカのママンとパパン、そして子供達にも会って遊んだり本読んだり。ちょっとした仕事くらいはしているが事務的なことが主なのでそこまで苦ではない。日課としてELSAとProject Eulerを毎日やっている。あとは最近発見したのだが、朝のネイチャーウォーキングにハマっている。朝の散歩は一日の幸福度上昇に関係があるに違いない。

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今朝犬と散歩した時に撮った一枚

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やっと撮れたこの一枚

普段は外食か手作りなので家庭で切り盛りされた豪華なご飯を食べると感動してしまう。

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毎日こんな感じのイタリアンフュージョンなご飯を食べている

そういえば最近pythonを使っていなかったから細かいところで若干ググることがあったので備忘録としてちょっとここにメモっておこうかな。

List Slicing in Python

コロンが境界線になっていると覚えれば簡単かもしれない。言い換えればコロンよりある数字の場所によってそのポジションにある数字をとるのかそのポジション以外にある数字をとるのかが決まる。コロンより右にある場合はその数字が指定したポジションにある数字をとる何個とるかを決める。コロンより左にある場合はその数字が指定したポジションにある数字以外の要素を全て取ってきてくれる。

a[start:end] # items start through end-1
a[start:]    # items start through the rest of the array
a[:end]      # items from the beginning through end-1
a[:]         # a copy of the whole array

>>> lst = [1,2,3]
>>> lst[:1]
[1]
>>> lst[1:]
[2, 3]
>>> lst[0:]
[1, 2, 3]
>>> lst[:0]
[]

a[-1]    # last item in the array
a[-2:]   # last two items in the array
a[:-2]   # everything except the last two items

| |<

しかしこのスライス方法はあまり効率的ではなくいくつかmの副作用があることを知っておいたほうがいいかもしれない。例えばこれは厳密にはスライスというよりはリストを新たに生成していそれを加工しているのだ。そのためpopやdelといった関数の方が効率は良い。

*Tail Recursive on Lists

>|python|
>>> def listSum(ls):
...     # Base condition
...     if not ls:
...         return 0
...
...     # First element + result of calling `listsum` with rest of the elements
...     return ls[0] + listSum(ls[1:])
>>> 
>>> listSum([1, 3, 4, 5, 6])
19

>>> def listSum(ls, result):
...     if not ls:
...         return result
...     return listSum(ls[1:], result + ls[0])
... 
>>> listSum([1, 3, 4, 5, 6], 0)
19

| |<

Tail Recursionは予め引数としてresultを渡しておくことでより効率的に動かせるという利点がある。

テクノロジーによって生み出されるユートピア

Doublethink means the power of holding two contradictory beliefs in one's mind simultaneously, and accepting both of them.

 二重思考とは二つの矛盾した信念を持つと同時に両者を受け入れる力を意味する

By George Orwell 

テクノロジーは素晴らしいのか

インターネットは我々の世界を豊かにした。そしてインターネットを豊かにしたのは多かれ少なかれここ数年で起きたテクノロジー革新に起因する。これはまぎれもない事実だ。そして技術繁栄の速度は年々早くなっている。当時僕がアイフォンに機種変更したときは僕の周りで同じくアイフォンを使っていた人ははっきり言って一人二人いれば良いほうだった。アメリカに飛んだ後も現地でアイフォンを使っている人は僕を含め一人(当時の僕のカウンセラー)だけだった。中にはスマートフォンを使っていた人は3、4人いたがそれでもまだ小規模だった。もちろん当時の僕がスマートフォンなんていう単語を知る由はなかった。

あれから早30年近くが経とうとしている今、テクノロジーと僕たちの関わりは大きく変わった。dscoutによるとアメリカ人が一日にスマホにタップ、スワイプ、クリックする回数は平均で2617回という結果が出ている。一般的な成人の睡眠時間を8時間と推定すると1時間につき186回、1分で3回スマホを触っているという計算になる。米国民全体の77%がスマートフォンを所持しているとするとすれ違う人の大半は皆スマートフォンを使っているという計算になる。怖い話である。

ところでテクノロジーって一体なんなんだろうか

テクノロジーは広義的な意味を持つ。

テクノロジーは基本的に「特定の分野における知識の実用化」とされたり、「科学的知識を個別領域における実際的目的のために工学的に応用する方法論」とされる、用語・概念である。 そこから派生して「テクノロジー」は、科学的知識をもちいて開発された機械類や道具類を指すこともある。 また、「エンジニアリングや応用科学を扱う、知識の一部門」ともされる。 組織的手法、技術といった、より広いテーマを指すこともある。

wikipediaより

テクノロジーというと「機械、ネット、ロボット」と言った単語を連想しがちだが、例えばピラミッド建設も一つのテクノロジーとして捉えられることができる。

僕個人の視点から言えばテクノロジーの素晴らしさはその浸透性にあると思っていた。そしてその浸透性は2つの意味で解釈できると考えている。より身近へと行き渡るという意味での浸透性、そして私たちの生活行動パターンが不特定多数の第3者に知れ渡るという意味での浸透性である。

より身近へと行き渡るという意味での浸透性

テクノロジーの浸透性によって生み出された便利さは偉大だ。

90年代後半、マクルーハンは"The internet as an extension of consciousness"としてメディアを取り巻くインタネット、それに伴うテクノロジーの革新がいかに我々の生活を変えていくかについて話していたのを覚えている。同感である。そしてテクノロジーは私たちの意識まで変えかねる存在になりつつあると思う。いや、すでに私たちの意識はテクノロジーによって少なからず操作されていると言った方が正しいかもしれない。

今世の中に出ているサービスのほとんどは"On Demand(サービス享受者が必要な時に必要なサービスを個人のニーズに最適化された形で利用できること)"という考え方に基づいて設計されている。そして私たちが日常生活において必要なことのほとんどは遅かれ早かれスマートフォンに集約されていくであろう。宿泊先に困っている?それならAirbnb一つで事足りるかもしれない。お腹が空いたらUbereats、Postmates、Doordashを使えば自分の好みの店舗から自分の好きなメニューを自宅まで届けてくれる。A地点からB地点までストレスフリーに移動したい?それならUberやLyftがあれば十分だ。これもテクノロジーが私たちに与えてくれたもの一つであると言っていいだろう。

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今世に出ているサービスの縮図はcraigslistに集約されていると言っても過言ではないだろう。

ユーザー視点に立ったテクノロジーの生み出す価値ってなんなんだろうか

そこでテクノロジーの生み出す価値って一体なんなんだろうか。一般的に価値とはある一定の社会に生きる人々が(無)意識的に作り出す社会的構成概念の一つだ。そして価値は比較の原理とその価値を享受する人たちの生きる時代の文脈によって大きく左右されるんじゃないかと僕は思う。言い換えれば価値は結果として生み出されるもの。テクノロジーがその時代に生きる人のその時代の文脈にフィットし不特定多数の人に使われることで結果的に価値が生まれる。極端な表現をすれば今日の文脈でいう価値とはユーザーの「あっこれめっちゃ便利だよ。ホーム画面に入れて毎日使ってるよ」というセリフは価値を生み出していると言える。

サービス提供側に立ったテクノロジーの生み出す価値ってなんなんだろうか

サービス提供側が考える価値とはなんなんだろうか。彼らはビジネスにおいて何に価値を置いているのだろうか。それは「人を集める」ということだ。いかに自分たちのサービスを中心に人を集めたかがその企業の価値になるわけだ。そのために企業は潜在的、非潜在的であれユーザーが必要としている(と考えられる)ものを提供する。それが価値を生み出すためにもっとも最適な手段であるからだ。これはテクノロジー有る無しに関わらず普遍的な考え方だ。

ではテクノロジー豊かなこの時代におけるサービス提供側の価値とはなんだろうか。数ある中でも「ユーザーが24時間の中でどれだけの割合で自分たちのサービスを使ってくれるか」は大きい要素である。

私たちの生活行動パターンが不特定多数の第3者に知れ渡るという意味での浸透性

この「人を集める」という価値はテクノロジーによってより重きを置かれるようになった。テクノロジーの浸透性によって私たちはこれまでと比べてより多くの層へのアプローチを可能にしたからである。人を集めることで得られるデータだけでも金になる時代だからだ。たしかに根源的に「人を集める」こと自体に対して良い悪いはない。しかしテクノロジーによる潜在的な規模の「人を集める」という行為は同時に集権的なネット社会の構成を意味している。

証拠に私たちの身の回りにあるテクノロジーを見渡してほしい。私たちをインターネットの世界へとつなげているケーブル、普段使っているパソコン、スマートフォン。そして仕事、学校、普段の生活で使うソフトウェアたち。私たちの社会は指で数えられるほどの数社によって監視、分析されていると言っても過言ではないだろう。

私たちの生活行動パターンは監視、分析、利用されているかもしれない

 Outrage is a really good way also of getting your attention, because we don't choose outrage. It happens to us. And if you're the Facebook newsfeed, whether you'd want to or not, you actually benefit when there's outrage. Because outrage doesn't just schedule a reaction in emotional time, space, for you. We want to share that outrage with other people.So we want to hit share and say, "Can you believe the thing that they said?" And so outrage works really well at getting attention, such that if Facebook had a choice between showing you the outrage feed and a calm newsfeed, they would want to show you the outrage feed, not because someone consciously chose that, but because that worked better at getting your attention. 

- Tristan Harris

 

上で挙げたような事例をより内側からわかりやすく説明してくれるビデオがある。

www.ted.com

気になった点:
  • 彼はグーグルで人がどのようにして感情を誘導していくのかという研究をしていたという。お知らせ機能によって元々意図していなかった感情へと誘導されていく。
  • 全てのテック企業が求めているのは私たちの注意を彼らのプロダクトに向けさせること。それを一番手っ取り早くかつ正確に行うためには人々の感情の動きについて研究して技術として導入すること。私たちの身の回りにあるプロダクトはそうした研究によって得られらた技術が使われている。

意図せずして生まれたテクノロジー公害

こうした現象は1950年代から70年代にかけての高度経済成長期に日本が体験した公害病とどこか近いところがあると僕は思う。Twitter、Facebookが発明したいいね!ボタン、お知らせ機能、スクロールダウンによるフィードリフレッシュ機能をはじめとしたテクノロジーの装飾は意図的ではないにしろ私たちにとってなんらかの快感をもたらすという研究が出ているという。しかしテクノロジーによって作り出される公害はどこか人間の根源的な欲求を操作してしまうのではないかと僕は危惧している。

GoogleやFacebookをはじめとした企業は世に散っている天才的なエンジニアを集めて人間の根源的な欲求に訴えかけるようなサービスを作ろうとしている。この企業間のユーザー取り合いは今後数年続くであろう。資本主義において「世の中に価値を提供して利益を生む」ということは善であるから。

天才が集まった企業が全精力をかけて人を集める。どんどん人を集める。思いもよらない結果に。私たちが気付いてもいないような根源的かつ潜在的な価値を作り出すようなサービスは果たして素晴らしいのか。良いことなのか。人々にとって善なのか。

 

参照

www.theguardian.com

blog.dscout.com

 

近況

全くもって久しぶりの投稿になってしまいましたがみなさんお元気だったでしょうか。

僕は就職活動と学業で手一杯でした。ボストンでのキャリアフォーラムに向けて自己分析と会社の分析を並行しながらテスト勉強をするのは中々の苦痛でした。ところが初めてみるとあら不思議、最後は自信を持って「行ってよかった」と胸を張って帰ってこれました。友達が言っていた「就活は情報戦であり確率の戦いでもある」は今回良い意味で働いてくれたのだと思っている。就活での反省文はまた次回にちゃんと書こうと思う。

ここ数ヶ月間で特に自分の周りのネットワークが広がったイメージ。会場では中学以来の友達と情報交換したり、新しい友達ができたり。また、途中で彼女がアメリカにきたり。

さて簡単な近況。就活も無事終わり現在最終面接結果待ちというところ。学校に戻ってFinals Weekの始まり。と同時に最近知り合いのツテもあってサンフランシスコのスタートアップでセールス/マーケティングとしてビジネスサイドで関わっていくことに。基本的に週末と平日1日の週3コミットで行こうと考えています。

 

www.itmedia.co.jp

ネット中立性(企業同士が直接的な干渉をし合って意図的に経済的な需要をいじるらないように中立的な立ち位置でいることを保証する同盟。AT&Tがグーグル系のサービス回線を遅くしたりするとか)について日本ではあまり話題になってはいない。どうやら日本はISP企業の自主規制をするよう促されているのである程度の競争率が担保されているわけだ。

 

 

 

脳のエネルギー節約につながる問題解決のしかた

 

世界一やさしい問題解決の授業という本を読んだ。就活のためといっては浅はかな回答になってしまうが、結局「問題解決」という言葉に興味を抱いたからである。(いや、そのバズワード自体に惹かれたのかもしれない)持論ではあるが僕は問題解決は学問を通じて取得するという考え方が(時間はかかるが)正統派だと思っているタイプなのでこういう本を読むのは初めてである。

著者について

著者渡辺健介さんはイエール大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。その後、ハーバードビジネススクールでMBAを取得するなど輝かしい経歴の持ち主である。

どんな人向けか

そんな彼が「中学高校生を対象読者に問題解決について本を通じて教えよう」と書いたのが本書である。「問題解決という言葉が一人歩きしている気がする」「一体何が問題なのかわからない」といった問題解決という概念に対して漠然としたイメージしか浮かばない方には最適かもしれない。

問題解決とは何か

そもそも問題解決とはなんなんだろうか。どこからどこまでを問題解決というのか。「問題を解決するための道筋を作ること」や「問題解決から逆算して不確定要素を割り出し計画を実行する」みたいなことを頭の中でぼんやり浮かばせていた。本書では問題解決を

「現状を正確に理解し、問題の原因を見極め、効果的な手間で考えめき、実行すること」

 と定義していた。

現状を正確に理解する

問題を共通の特徴ベースに要素分けして原因の原因まで突き詰めていくというやり方。「その問題は何がおかしくて何が原因だと思っていて何をすれば原因を分析できるか」を本書では手順に沿って丁寧に説明している。

  1. 原因としてあり得るものを洗い出す
  2. 原因の仮説を立てる
  3. どんな分析をするか考え、情報を集める
  4. 分析する

問題の原因を見極め

ここも大切なプロセスの一つ。問題の原因を見極め対策案を決める。やるべきことをいつ、どこで、何を、どれくらいやらないといけないのかが即座に把握できていることが大切。つまり実行手前まで持っていくのがここでの一番の目的だ。

  1. 打ち手のアイデアを幅広く洗い出す
  2. 最適な打ち手を決める
  3. 実行プランの作成

仮説を立てる

  1. 選択肢を幅広く洗い出す
  2. 選択肢を絞り込んで仮説を立てる
  3. 仮説に沿って情報を集める
  4. データ分析

あとは実行あるのみ 

そして何よりも一番大切なことは実行すること。これなくしてはそれまでの計画が全て台無しになってしまう。

まとめ

問題解決に関するプロセスはできるだけ脳が自動的に行えるような確立したメソッドがあるとエネルギー節約につながるのではないか。わざわざ一から何かを生み出すというよりはすでにある具材を使って効率よくある程度客観性のある具体案を出すというイメージ。本書ではそういった大切な要素を具体例を添えながら丁寧に説明している。

総じて問題解決において意識、無意識に行うプロセスを頭の中で思い浮かべながら読むことができた。本自体が比較的薄いのであっさり読み終わってしまう。しかしどんな年齢層にいる読者でもあっさりと問題解決の仕組みを学べてしまうのは素晴らしい。さらに中身をちゃんと理解して使えるようになれればあらゆる場面で活躍されることが期待されるだろう。この本はそんな可能性を思わせてくれるように感じた。