Y Combinator2代目代表 / Open AI会長のSam Altman(サム・アルトマン)が日々の生産性向上のために実践している4つのこと

休憩がてら読んでいたら良記事だと思ったので勝手ながら意訳させたいただきました。
こちらの記事は個人の独断と偏見による意訳です。万が一不明点がある場合は原文を参照することをお勧めします。我ながら誠に稚拙な訳となっているのでもし間違いなどがあるようでしたら連絡をいただけると助かります。

All Credits goes to Sam Altman, the lord commander of the night's watch in today's world

生産性

仕事において私は少なくとも平均的な層と比べて若干生産性が高いと自負している。それが理由なのか度々生産性向上に関するアドバイスを求める人をよく見かけるのでここに全てを書き留めることにした。

福利成長は財務的なコンセプトとして議論されるが、キャリアにおいても同様に機能する魔法のような存在である。小さな生産性向上でさえ 50年以上にわたり蓄積されれば価値があるものだ。したがって、日々の生産性を最適化する方法を検討することには意味がある。あなたが他者に比べて10%多くの物事をこなし、(全体の生産性が他者と比べて)毎日1%良くなっているとしたら総合的な違いは雲泥の差である。

1. どの仕事に注力を注ぐべきか

間違った方向への努力は作業速度関係なしに全くの無意味である。やるべき業務を選ぶということは、生産性向上において最も重要であるがしばしば無視されがちである。「あなたが今やるべき業務は何か」もっと考えてみてほしい。こうしたことを考えるための地頭を育てるのは骨が折れることだが訓練とともに上達するものでもある。

これは我々の世代において珍しいことだが私の心の中で印象に残っている人たちは皆、この世界に対して自分なりの強い信念を持っている。もしあなたが周りの人の意見にいつも同意しがちなタイプだとしたら気をつけたほうがいい。多少の間違えは承知の上で自分の信念に固執できるようになることも大事だ。なぜならもしあなたの信念が大抵の人には見えない重要なことだったとしたらそれは大きな自信に繋がるからだ。

私は日々のスケジューリングを行う際まず「どの仕事に注力を注ぐべきか」について考えるための十分な時間を意識的に取る。これはつまり本を読んだり、興味深い人と付き合ったり、自然に触れたりすることだ。

自分が気にかけない、あるいは好きではないことに対して私は非生産的なため(委任、回避、もしくは何か他の方法で)そうした仕事を行う必要がある立場に身を置かないようにしている。興味の持てないものに対して手を動かすことはただただ苦痛でしかない。

ところでこれが私が学んだ仕事の委任に関する重要な教訓だ。「人間誰しも自分の好きなことをやっているときが最も生産的」であること。そして相手の立場に立って彼らがあなたのためにやりたいことを寧ろあなたがやってあげる。そのためには彼らがどんな仕事を好み、また得意とするのかを見極める必要がある。

あなたが長くやっている仕事に全く興味を持てないのであればキャリア路線の変更を真剣に検討することをすすめる。短期的なバーンアウトが発生するが、時間によって解決されない問題なのだとしたら、おそらくもっと自分の関心のある仕事を選んだ方があなたのためだ。

幸運にも私はこれまで無料でやっても構わないくらい好きな仕事に出会えることができた。これは大幅な生産性向上に直結する。

自分が望むものは何でも学ぶことができ、且つより速く学ぶことができるようになることは重要だ。これは最初の数回しか起きない奇跡のように感じるが、続けることができれば最後には自分ができて当然だと信じれる域に達する。

偉大な仕事をするには、通常、ある種の同僚(=仲間)が必要不可欠である。あなたの野望に敬遠しない、スマート且つ生産的、そして幸せで肯定的な人々を周りに集めることを心がけよう。自分の背中を押してくれる人々の周りにいること。できる限りの範囲で真逆の雰囲気を持つ人たちを避けること。彼らの作り上げるメンタルサイクルはあなたの精神的メモリの大部分を食い尽くすからね。

何よりも正しい問題を選び、その問題解決に向かってひたすら手を動かすこと。ショートカットなんてないようなものだ。もし何か本当に重要なことに取り掛かっているのであれば、あなたは今賢く懸命に働いているだろう。これはすべての分野に当てはまることではない(1週間に何時間も費やすことは決してない偉大な数学者たちがいい例だ)が、まさに「百尺竿頭一歩を進む」姿勢こそが求められると言ってもいいだろう。

2. タスクの優先順位付け

仕事を行う上で気にかけるべき3つの重要な柱がある。「重要な課題は必ず終わらせる」、「くだらないなことに時間を浪費するな」と「たくさんのリストを作れ」だ。

そこで私は是非リストを使ってみることを強く勧める。私は毎年、毎月、毎日何を達成したいのかのリストを作成する。リストはまとまりがよく、頭の中でリストを記憶しておく必要がないので、マルチタスクにも役立つ。今やっている仕事に対するやる気が出ないときはあなたのリストの中から他に何かできることを見つければいい。

私は紙にリストを書く派だ。タスクの追加や削除は簡単だし会議中に失礼を感じることなく自分のタスクを確認できる。加えてリストを頻繁に書き直していると、リストのすべてについて考えるようになり、必要に応じてネクストアクションを即座に起こせるようになる。

リストを書き上げるときは仕事のカテゴリ分けやサイズについては細かく考えないようにしている(やるとしても本当に重要なアイテムの隣に星を置くことくらいである)。

タスクの優先順位づけはその都度自分の仕事に勢いをもたらすような順番になるよう心がけている。たくさんの仕事が終われば終わった分だけ気分が良くなり、よりたくさんの仕事をこなす馬力となる。一日一善を心がけて日々を過ごすことが理想だ。

最も重要なプロジェクトを終わらせようと執拗に迫ってくる感覚。これは物事の誕生(もしくは変化)を強く欲し、相当の努力を要する。

そのせいか私は無駄な発言や重要でない仕事に対しては冷たくなりがちだ。多少やりすぎかもしれないが、たとえば私は電子メールの返信に関しては失礼と思われるくらい簡潔に書く。

また膨大な時間コストがかかる会議も避けるようにしている。オフィスでの自分の時間を最大限に活用したいからである。とはいえ偶然の遭遇や新しい人/アイデアとの出会いといった偶発的な出来事のための時間的な余裕を作ることも大切だ。オープンな人脈を持ち合わせていることはそれだけで価値のあることだから。全体のうち90%の会議は時間の無駄だったとしても残りの10%が相当の埋め合わせをしてくれる。

私は多様な仕事がフィットするよう日々多様な時間枠を設けている。朝の最初の数時間は間違いなく最も生産的な時間なので他者とのコミュニケーションなどに時間を割かない上に、会議はできるだけ午後に入れるようにしている。集中力が衰え始めたらいつでも休憩をとり、仕事を切り替えるようにしている。

自分の時間的な価値に対して十分に評価を下している人は少ない。時給換算にして$100稼いでいるのにも関わらず$20稼ぐためだけに数時間も無駄にしている人たちが私の周りにどれだけいることか...

生産性の罠に陥りやすいのも問題だ。これは目的と手段を混同させてはいけないということ。多くの人がシステムを完全に最適化する方法を考えすぎて、適切な問題に取り組んでいるかどうかについて熟考できていない。方向性を間違えると方法論だけでは修正が効かなくなるので気をつけたほうがいい。

「一日ではなく一年という時間をいかに最適に割り当てるか」があなたの目標達成における正しい問いである。

3. 物理的要因

私にとって最適は恐らくあなたにとって最適ではない。自分自身の体に合った適正を見つけるには実験(=トライアンドエラー)を繰り返す他ない。これは人生のあらゆる面で役立つ価値のあることだ。幸福感の上昇にも繋がる。

自分の体にあった適切な習慣を身に付けるためにはある程度時間を要するが(時には私のように数年間にも渡る毎週行ってきた内省の時間が必要かもしれない)私の場合以下の項目を十分にこなすことができればその日の生産性は通常の1.5倍以上であると自負している。

睡眠

睡眠は私の生産性にとって最も重要な物理的要因のようだ。最も心地よく睡眠につくための睡眠トラッカー(アプリ)は参考になる。個人的にはEmfit QS + Active がオススメだ。

寒くて暗い静かな部屋と居心地の良いマットレスを好む(私は何年もマットレスにお金を費やすことに抵抗してきたが、これは愚かなことだとわかった。私の睡眠の質に大きな違いをもたらすからだ。就寝数時間に食べ過ぎないように。寝酒は睡眠の質に影響を与えるがだからといって禁酒つもりはないが。

(何らかの理由で)万が一部屋を寒くできない場合は睡眠中体の体温を低く抑えるためにチリパッドを使用している。騒音が気になるが優れた製品だ(部屋の外にはクーラーユニットを設置してある)。

旅行中には、アイマスクと耳栓を使用する。

これに関しては議論の余地があるが、どうしても睡眠が取れない場合は、低用量の睡眠薬(通常の3分の1のような)または大麻の低用量を服用する。私は一般的に眠り下手である上旅行中は一層悪化する(そして私は多く旅行する)。これにはおそらくトレードオフがあるが、(こうした睡眠の仕方は)睡眠の質向上に繋がるとは思えない。もしあなたが現状睡眠に関して何も問題がないのであればオススメはしない。

起床

毎朝電子メールチェック時の約10-15分の間、私はフルスペクトルのLEDライトを使う。それは素晴らしい。もし読者のあなたがここまで読んで何も試せるようなものがまだ見つかっていないのであればぜひ初めてみることをお勧めする。旅行にはもってこいなのも魅力の一つ。

運動

運動はおそらく2番目に重要な物理的要素だ。数ヶ月の間それぞれ異なる運動プログラムを試したが、一見最も重視されたのは、1週間に3倍の重い体重を持ち上げることであった。生産性の向上に加えて、これは相対的に気分上昇にもつながる運動プログラムである。

栄養摂取

3番目は栄養管理だ。(目覚ましがわりのエスプレッソを除いて)私が朝食を食べることはほとんどないので、大抵一日につき約15時間の断食をしているといってもいいかも知れない。恐らくこれはほとんどのアドバイスに反していることであろう、そして、それがほとんどの人にとって最適ではないと思っているが、間違いなく私にとってはうまく働いている。

糖分の多量摂取することは一日の気分を害することにつながるので避けるようにしている。また、消化を悪化させたり、炎症を激しくする食品(例えば、非常に辛い食べ物)や(特に私は甘いものには目がないので)菓子類も避けている。

私は目を覚ますと即座に多めのエスプレッソのショットを一発、ランチ後にもう一度飲む。1日あたりのカフェイン摂取量は恐らく約200mgあたりだろうか。今まで試した方法の中でこれが一番効き目があったのだ。興奮剤には全く手を出さず、緊急時に普段より多めのカフェインを摂取することがあるくらいだ。

私はベジタリアン(=菜食主義者)なため、メチルB-12、オメガ-3、鉄、ビタミンDを主に摂取している。1年間に4回行われる血液検査を受けるようになってからは体の調子が整ってきた(毎年半分程度のテスト)。中には超包括的な血液検査(およびWellnessFXのようなサービス)を喜んで提供してくれる医師が多くいるという。(これはベジタリアンでなければやらないことだが)タンパク質摂取のためにわざわざ嫌いなプロテインシェイクも飲んでいる。

4. その他

私が働く環境について意識することは以下の通りだ:自然の光、静けさ、誰にも邪魔されないと認知していること/できること、悠々とした時間、そして居心地の良さ(綺麗な机と4kのモニタリングをいくつか所持しているが基本的にはほとんどの時間をソファの上でパソコンと共に過ごす)。

頻繁にやらなければならない面倒な作業はカスタムソフトウェアを書いて効率化を図っている。これは素晴らしいことだ。その他迅速にタイピングできるようになるための訓練や自分のワークフローに役立つキーボードショートカット作成もしている。

時として1〜2週間の何に対してもやる気が起きない(私はそれが栄養と関係があるかもしれないと思っている)期間がやって来ることがある。しかも厄介なタイミングに限ってやって来るのだ。今の所、自然に消え去ることを待つ以外明確な答えはないがいつかは消えるものだろう。そのためにも一緒にいて気分が落ちるような人や状況を避けようと心がけている。これはあなたが日々の生産性を気にしているかどうかにかかわらず耳を傾けるべき助言だ。

仕事においては少しやりすぎるのが良いと思っている。私は基本的に請け負った仕事は終わらせるし、普段以上に多忙な日こそむしろ効率的に物事を進めてきた。ちなみにこれは集中力を維持する習慣をつけていく上で大切なことだ。がしかし、過剰なコミットに災いはつきものだ。

生産性のためにあなたの家族や友人を無視してはならない。これは非常に愚かなトレードオフだ(実質的な生産性低下の可能性)。あなたが好きなことや頭の整理に役立つようなことも決して無視してはいけない。

最後に、もう一度。間違った方向への努力は何も価値をうまない。どの仕事するべきか、もっとよく考えてみよう。